京阪2600系について
1959年から製造されたスーパーカー2000系の車体を流用し、一部は新製されて誕生したのが2600系。足回りは省エネ仕様となっているものの、車体については相当年季が入っており、製造年次や改造・新造のタイミングによってさまざまな相違が見られるのが趣味的に面白いところです。廃車も進んだものの、ホームドアの絡みもあり5000系より長生きしている状況です。
今回はそんな2600系の車内より、「消火器ボックス」のデザインについてピックアップします。全編成を取材したわけではないので漏れもあると思いますが、たった1編成でも複数の形状を確認できました。ニッチな視点ですが、こんな違いもあるんだと、気づきがあれば幸いです。
消火器ボックス1 改造車、赤窓
こちらはペンキで塗装された丸みを帯びたでっぱりのあるフタが特徴のタイプ。なかでもこの車両は、赤い窓に消火器という文字が彫られたタイプとなっています。ぱっと見で、火災関連の箱であることが理解できるのが魅力です。色褪せた化粧板に対して、ペンキ塗りは往年からの薄緑色を未だ味わうことができます。
消火器ボックス2 改造車、透明窓
こちらはボックス1と同様、塗装された丸みのある蓋を採用したタイプの消火器ボックスですが、よくみると窓が透明で中の消火器がよく見えます。文字は赤色で直接書かれたタイプになっており、同じ蓋ながらボックス1と随分雰囲気が異なります。ちなみに設置位置は戸袋のない側に設定されるため、上で紹介したボックス1の写真とは取っ手位置が反転しています。
消火器ボックス3 改造車、埋め込み型
塗装タイプのボックスではあるのですが、出っ張りがなく額縁がついたボックスです。さらにヒンジや取っ手が露出していますが、無塗装の銀色になってます。また、窓の四隅にビスがあり、窓は透明ガラスに最新のピクトグラムが貼り付けられています。これだけで一気に近代的な印象ですが、塗装されている点から推測する限り、かなり古いことは間違いなさそう。車掌台の背面にありました。
消火器ボックス4 新製車、埋め込み型
こちらは新製された30番台の消火器ボックスです。昭和50年代の生まれなので、基本的に塗装部品は全廃されており、消火器ボックスも化粧板仕上げとなりました。そのため、箱自体のフレームはアルミらしき素材の無塗装となっています。取っ手部分も銀色です。窓は透明で、赤い文字で消火器と記されています。
ここまでが管理者sosekiが確認できている、2600系で見かけた消火器ボックスです。4種類ものデザインが確認できました。
消火器ボックス(番外1)2200系は…?
こちらは2200系電車の消火器ボックスの一例です。上で紹介した新製2630型と同じ化粧板仕上げタイプのボックスですが、窓は赤色になっているのが面白いですね。さらに隣の車両の妻面が小さく映っていますが、あちらは2600系初期車とおなじ塗装タイプ。2200系の消火器ボックスも調べれば沼の香りがします。。。
消火器ボックス(番外2)最新鋭の13000系では…?
最新の2021年製13000系の消火器を探してみたところ、妻面ボックス仕様は廃止され、車端部の座席下に収納されています。縦向けに収納されており引き出す形で取り出すことができるものです。その分妻面はフラットですっきりした仕上がりになっています。また戸袋の有無にかかわらず設置可能です。ただ、2600系に比べると、存在感がピクトでしか得られない分、いざという時に気付けるものなのかは、少し気になるところです。
終わりに
とってもマニアックなプチ特集となりましたが、いかがでしたでしょうか?なかなか車内にいても、消火器の位置やその収納方法を気にする機会は少ないのではないでしょうか。会社によってはボックスに納めず直接壁に掛けてあるようなケースもあります。ぜひ、身近な列車の消火器ボックスがどのように収納され、どのように存在感を醸し出しているか、チェックしてみてください。
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