【番外】近鉄電車の吊革コレクション

近鉄 祈願だるま 吊革その他

日本一形式数の多い鉄道、近鉄

近鉄電車こと、近畿日本鉄道。大阪・京都・奈良・三重・愛知に路線を展開し、乗り入れ先まで含めれば兵庫まで姿を見せるまさに日本を代表する大手私鉄です。

所属する形式数は派生形式をまとめても70種類を超え、すべてを把握するには難易度が高く、趣味的にも非常に深い沼と言えます。

そんな近鉄電車の中から、今回は「吊革」に焦点を当ててご紹介したいと思います。

大きく4つのグループに分けることが可能

近鉄の車両群は、地域ごとに大きく4つにわけることができます。

1つ目は大阪線系統。上本町から伊勢中川までを走る車両です。青山越えが有名。線路幅は広軌です。

2つ目は奈良線系統。奈良から難波、乗り入れ先の阪神線と、橿原から京都を結ぶ線区がこれに該当します。広軌で、幅の広い車両が配置されています。派生で第三軌条のけいはんな線もあります。

3つ目は名古屋線系統。中川から名古屋へ向かう名古屋線と、伊勢方面へ向かう路線が該当します。広軌で、2~4両編成が活躍中。

4つ目は南大阪線系統。線路幅が狭軌で独立している線区で、阿部野橋から吉野・河内長野を結んでいます。

今回は、これら4つのグループ+急行型の5つに分けて、近鉄の代表的な通勤型車両の吊革をご紹介します。すべての車両に触れることはできませんが、お楽しみください。

大阪線系統の吊革

例1:ロングシート化された2610系

近鉄2610系 吊革
2610系

一般的なレール方向の丸型で、茶色のバンドにプラカバーが付いています。大阪線ロングシート車の鋼製車共通の仕様ですね。関西でもおなじみの形です。

例2:大阪線のみ所属の2連インバータ車、1422系

近鉄1422系 吊革
1422系

1422系をはじめとするアルミボディのVVVFインバータ制御車も、ロングシート車はすべてこのタイプの吊革となっています。鋼製車と共通ですね。

このように、大阪線のロングシート車は共通でプラカバー付き丸型吊革を採用しています。大変ポピュラーな仕様です。

奈良線系統の吊革

例3:ポピュラーな丸屋根車、8600系

近鉄8600系 吊革
8600系

広幅の鋼製車シリーズの代表、8600系。こちらも大阪線と同じプラカバー付き丸型がレール方向に並んでいます。

例4:京都市交乗り入れ対応車、3200系

近鉄3200系 吊革
3200系

登場当初の3200系がどうだったのか非常に気になるところですが、現時点でVVVFインバータ制御車は大阪線同様、プラカバー付きの丸型です。

例5:シリーズ21のロングシート車9820系

近鉄9820系 吊革
9820系

シリーズ21のロングシート車は各線とも共通で、グレーのバンドにプラカバー、丸型の吊革で、長さに短・中・長の差がつけられているのが特徴です。カバーの形は他と変わりませんね。

例6:第3電気軌条車両、7000系

近鉄7000系 吊革
7000系

第三電気軌条のけいはんな線で活躍する7000系は更新時にシリーズ21と全く同じ、グレーバンドにプラカバー、長さに長短のある丸型吊革に更新されています。

以上の通り、奈良線系統もプラカバー付きの吊革で構成されています。シリーズ21比率が高いため、グレーの吊革を見かける機会が多いのもポイントです。

名古屋線系統の吊革

例7:ワンマン運転対応の角屋根車1201系

近鉄1201系 吊革
1201系

名古屋線系統では、1201系までの鋼製車はいずれもプラカバー無しで茶色バンド・丸形の吊革が採用されています。例えば2430系など大阪線と共通の車両でも例外がなく、名古屋線所属車にはプラカバーがありません。

例8:改造L/Cカー、2800系

近鉄2800系 吊革
2800系

現在は名古屋線系統のみでの運用となっている4両編成の改造L/Cカーでは、グレー系のバンドにやや短いプラカバー、そして枕木方向に三角形の吊革が採用されました。長さのには差がついたタイプとなっています。特筆として、一番短いタイプの吊革にはプラカバーがついていません。

南大阪線系統の吊革

例9:南大阪線の最古参丸屋根車6020系

近鉄6020系 吊革
6020系

最古参6020系の例。南大阪線系統も、名古屋線系統と同様、鋼製車はプラカバーのない茶色バンド・丸形タイプの吊革が採用されているのが特徴です。

例10:究極の例外、6400系列6400系

近鉄6400系 吊革
6400系

これが最高に面白い点なのですが、南大阪線のアルミボディVVVFインバータ制御車、6400系のうち6400系と呼ばれる最初の車両群は、なんと鋼製車同様にプラカバーのない茶色バンドタイプが採用されています。同期の3200系や広軌古参インバータの1422系、1220系はカバー付きなので、非常に例外的な仕様です。

例11:一般的な仕様になった6400系列6407系

近鉄6407系 吊革
6407系

ところが6400系の増備車で89年に誕生した6407系を見ると、他のVVVFインバータ車と同じ、大阪線タイプのプラカバー付き吊革が採用されているのです。これ以降の車両はプラカバー付きとなりました。ここが有無の分水嶺なのでしょうか…?

広軌共通の急行型車両の吊革

例12:3ドアのオール転換クロスシート車5200系

近鉄5200系 吊革
5200系

古い雑誌などを見る限り、5200系電車は登場当初からプラカバー付きの吊革です。バンドは茶色で、非常に長さが短く、プラカバーもロングシート車とは異なる短いタイプが採用され、配置本数も少なく間隔がまばらです。

例13:量産型L/Cカー、5800系

近鉄5800系 吊革
5800系

アルミボディのL/Cカーとして奈良線・大阪線・名古屋線で活躍中の量産型L/Cカー5800系。改造型同様、枕木方向に向いた三角型の吊革で、長さの短いプラカバー付き。バンドはグレー系となっています。

その他の吊革

例14:最近急速に増えている優先座席専用吊革

近鉄 優先座席 吊革
6020系

座席張替車を中心に急速に増えている吊革がこちら。枕木方向に向いた三角タイプを採用していますが、形状はL/Cカーのものと若干異なります。バンド、プラカバー、持ち手すべてがオレンジ色となっており、プラカバーのサイズは大阪線タイプと同じ長いものとなっています。こちら全線共通で採用されています。

例15:期間限定!透明な吊革!??

近鉄 海遊館トレイン 吊革
5800系

奈良線系統のL/Cカー5800系のうち、1編成が「海遊館トレイン」なるコラボレーション列車となっていますが、こちらでは全国的に見ても珍しい「透明な輪」がついた吊革となっています。非常におしゃれで輝きを放っています。結果的に、L/Cカーで唯一丸形タイプとなっているのもミソです。2021年3月末ごろまで運行される予定となっているようです。

例16:ハニハニ???した吊革

近鉄 古墳列車 吊革
6020系

大阪府羽曳野市にある古市古墳群が世界遺産に登録されたことを受けて登場した特別列車の吊革がこちら。埴輪がたくさん、ぶら下がっています。しかもこの埴輪、ゆらゆらと揺れます。。。吊り輪には古墳の絵が印字され、バンドは緑色、プラカバーも広告が入った特注品となっています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?超ざっくりと触れたつもりですが、それでも16例!本当に近鉄の通勤型車両は奥が深すぎます…。わかる範囲での紹介なのでもっと差異があるかもしれませんが、関東在住で取材が遠いのと、車内・車種に詳しい資料が少ないため、このような紹介となりました。

多くの鉄道会社では年次ごと・形式ごとに吊革の形状が異なるケースが多いのですが、近鉄の場合、年次に加えて「車両タイプ」「線区」で吊革の仕様に差があることがわかりました。近鉄沿線の方はぜひ、吊革の形に注目してみてください。

このほかにも、伊賀線860系にはプラカバーがあった話、大阪線2800系の未更新時代はプラカバーがなかった話…いろいろ書きたいことがありますが、今日はこのあたりで。

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