はじめに
今回は番外編として、今はもう見られない車内デザインを特集します。
すでに引退した車両をはじめ、現役ながら更新工事を受けてオリジナルの車内は見られない車両など、東西9種類の車内を以下ご紹介したいと思います。ちなみにトップ画像はOsaka Metroの20系座席。この無地に金茶色のモケットは、10系、20系、ニュートラム100系などで採用されましたが、2000年代半ばにはすべて着席区分入りのものに交換されました。
それでは、以下いくつかの車内デザインをご紹介します。
今はもう見られない車内デザイン9選
阪神2000系
まずは阪神の赤胴車2000系。もともと7001形、7801形として製造された通勤冷房車で、90年代に制御装置が換装された際、この内装となり2000系へ改番されました。当時の最新鋭だった8000系に準じた明るい車内でしたが、2011年に見納めとなっています。
JR東日本205系6扉車
JR東日本がラッシュ時の混雑対策として導入した、205系の6扉車です。写真は埼京線に投入された車両で、折りたためる座席は晩年緑色のモケットで活躍していました。車内中央にずらりとポールが並ぶのが特徴です。6ドア車は205系はもちろん、E231系も令和に入り消滅し、見納めとなりました。
JR西日本321系(登場時)
こちらのJR西日本321系は今でも主力で活躍する比較的新しい車両ですが、登場当初は写真のように、柄の入った青色のモケットを採用。さらに今と違って吊革はベージュ色系のものでしたが、脱線事故を受けて、モケットは濃緑色へ変更され、追って吊革もすべて黄色いものに交換。この落ち着いたクールな雰囲気は短い期間しか見られませんでした。
名鉄1200系(更新前)
こちらは名鉄1200系。特急用車両の一般車で、転換クロスシートがドア間にずらりと並びます。ドア横は折り畳み座席が用意されました。特急車として横引カーテンなのもポイントです。現在も活躍していますが、内装は大きくリニューアルされ、グレー系のデザインは見納めになりました。車端部も現在はロングシートになっています。
水鉄7000系
水間鉄道に導入された東急7000系は、内装は東急時代とほぼ変わらないままに使用されており、薄茶色の化粧板、えんじ色のモケットを採用していました。カーテンはグレー系となっています。現在この車両はリニューアルされ内装は大幅にカラーリングが明るくなり、形式名も1000系に改められています。ただし、営業に入らない1編成が今もこの内装のまま残っているようです。
東急7600系
池上線・多摩川線で活躍していたVVVFインバータ制御のステンレスカー、東急7600系。7200系をVVVF制御化したもので、車内のアコモデーションは同線で同様に活躍していた1000系に準じた明るい内装に後年変更されています。ただ荷棚受けの構造や広幅貫通路などは7200系の面影を残しています。2014年に全車見納めとなりました。
JR西日本0系
残念なことに後ろから撮った写真しか残っていなかったのですが、2+2列に改良された晩年の0系で、この車両はデッキとの扉などがオリジナルの形状のまま残っていた車両です。飾らない屋根構造や号車札など懐かしい装備が見られますが、壁にはLED式の車内案内装置も設置されています。特急車らしい落ち着きが魅力的でした。
西鉄8000系
料金不要ながら2扉で転換クロスシートがずらりとならび、非常に大きな窓を有していた西鉄8000形電車。平成生まれで、横引のカーテン、LED車内案内装置も装備していました。一方特急車としてはめずらしい広幅の貫通路も写真から確認できます。晩年は観光用車両などに改造されましたが3000形にバトンを渡し、全車引退となりました。
神戸市営地下鉄1000形(更新前)
最後は神戸市営地下鉄1000形車両の、未更新時代の内装です。更新車に近い内装を当初から採用していましたが、袖仕切りにポールがない点や、現在より彩度の高い緑色のモケットを採用していた点などに違いが見られます。1000形は順次落ち着きのある内装に更新されましたが、現在は急速に廃車が進められている状況です。
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