はじめに
前回から半年がたってしまいましたが、久しぶりにRenewal B&Aのコーナーです!
今回も各車のさまざまな目的や背景のもと、リニューアル工事を受けて装い新たに運行されている車両のビフォーアフターをご紹介したいと思います。パッと目につく変化はもちろん、ちょっとしたパーツの変化も見逃せません。長生きする車両の生まれ変わりをご覧ください。
車内リニューアルBefore & After
北大阪急行8000形
まずは延伸を控えた北大阪急行電鉄の看板車両、ポールスターこと8000形車両です。昭和末期の阪急電車スタイルを取り入れた落ち着きある内装は、同様に阪急電車の最新スタイルを取り入れたリニューアルを受けています。基本的な造形は踏襲しつつ、化粧板の色調変更、床のイメチェン、また阪急らしさの残る鎧戸がカーテンに変更されたことなどが目につきます。
東武10030系
東武鉄道の各線で広く見かけることができる軽量ステンレスボディの通勤型車両が10030系です。未更新車両は緑色のモケットが印象的ですが、その作りは極めてオーソドックスな「通勤型」です。リニューアルを経て車内の白色度が増し、座席は鮮やかな青紫色となりました。袖仕切りは流行の大型タイプに変化し、床には警戒色、また車内案内装置の追加など時代に応じた雰囲気に一変しています。
叡山電鉄デオ720形
出町柳と八瀬比叡山口を結んでいる昭和生まれの単行車両。長らく大きな変化なく運行されてきましたが、2019年からリニューアル工事を開始。その変化は内外とも、もはや別物レベルの手の入れようです。こちらは初代リニューアル車で朱色をベースにしており、座席はバケットシート化、化粧板も赤色系となり窓は1枚窓になりました。座席中央部に仕切りが追加され、吊革も色のついたものになりました。天井も全く異なる見付です。
泉北高速鉄道5000系
こちらも流行りのリニューアルメニューが目に留まります。大型袖仕切り、LCDディスプレイなどのほか、LED照明化も実施されました。オリジナルの袖仕切りは大変おしゃれで開放感がありましたが、より機能重視の印象に変化したように思います。特筆すべきは客用ドアで、段差のないガラスに変更される際、元々化粧板仕上げだったドアがステンレス無塗装仕上げへと変更されています。貫通路はドアの化粧板でアクセントを持たせていますね。
福岡市地下鉄2000系
1993年に誕生した地下鉄車両ですが、30年近い時を経て車内にもメンテナンスの機会が訪れました。とはいえ、大掛かりではないメンテナンスはオリジナル時代から都度施されてきたため、部品形状などはリニューアル前後で大きな違いはありません。床のグレー化、袖仕切りや妻面の木目が明るくなった程度が色調的な変化ですが、それでも別形式のように見えます。特徴的だった吊輪が一般的な丸形に更新されているのも着目すべき点です。
名鉄3500系
1993年にVVVFインバータ制御を採用して誕生した名鉄の通勤型で、それなりの数が製造されました。更新工事は主に足回りメインでしたが、2019年ごろから大掛かりな改装を伴ったリニューアル車が誕生しました。こちらもやはり大型袖仕切り化やスタンションポールなどが目立ちますが、個人的に雰囲気を整える要素と思うのが、ドアの化粧板仕上げ化、空調吹き出し部の金属化の2点です。妻面の案内う装置はLCDディスプレイに換装されています。
終わりに
JR東日本が901系で採用した大型の座席袖仕切りは、鉄道内装界の大きなトレンドだったことがわかる事例を多く紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?色調についても全体的に明るく・鮮やかに、が潮流です。こういった共通点は時代背景を色濃く映し出していることが多く、時代ごとにそのデザインを見比べるのも、面白いかもしれないと、まとめながら感じました。
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