あれから2年経ちました
平成の初め頃まで、街中での喫煙なんてのは当たり前の光景でした。しかし健康などを考慮し次第に禁煙・分煙が進み、2024年には新幹線と近鉄特急から喫煙ルームが消えました。

リニア鉄道館に収蔵されている111系からもわかりますが、かつては通勤型車両で座席に座ったままタバコが吸えた時代がありました。しかしこれも次第に撤去されましたが、実は撤去痕が残っている車両があります。

上記2枚の写真を比べるとわかりやすいと思いますが、灰皿が撤去された跡があります。具体的には灰皿を撤去したのち、元々使用されていたねじ穴と同じ位置に短いビスを差し込んだものです。主に国鉄形車両で見られましたが、これも令和の現代、次第に見かける機会が減りました。
ということで、今回はいまでも見られる喫煙車の名残がある通勤・近郊型車両を3例ピックアップします。
①JR東日本211系

211系は国鉄末期に製造された軽量ステンレスボディの近郊型車両です。都心からはすでに引退しており、長野近郊と高崎近郊に集約され活躍を続けています。この車両に、喫煙車の名残がありました。

こちらはロングシート車両の妻面ですが、ご覧のように、撤去されたビスの跡だけでなく、化粧板に灰皿の形の跡がくっきり。ビス穴の位置は、上記の115系とは逆向きの台形になっているのも面白い点です。
実はこれだけではありません。

こちら同車両の妻面上部に掲示された禁煙マーク。JR東日本でよく見るものですが、やけにシールの白余白が大きいのがwかります。うっすらと…何か見えますね?

ということで、うっすら見えている部分を加工して濃度を持ち上げてみました!なんと、上野・池袋←→小山・熊谷「禁煙」と書かれています。こちら、逆にこの区間外では喫煙が出来た時代の名残なのです。平成に入ってほどなく完全禁煙化されましたが、さすがは国鉄時代生まれです。
②JR九州415系1500番台
211系にあるのであれば、兄弟である415系1500番台はどうでしょうか?

415系のステンレスバージョンとして末期に製造された車両です。かつては常磐線の主力でもありましたが、現在は北九州を中心に運行されているオールロングシート車です。

この車両の先頭車、喫煙時代跡があちこちに残っています。211系同様、妻面をよく見ると4つ台形に並んだビスがあるのが小さくおわかりかと思います。点検蓋にも設置されていたんですね。
実はそれだけではありません。よく見るともっと目立つやつが…

なんと袖仕切りのドア側に、板を当てられた灰皿撤去跡があります。登場当初からロングシートで登場した車両ですが、その時代は先頭車でタバコが愉しめたため、やむを得ず袖仕切りに設置したのかと思われます。端部に座った人は使いやすいと思いますが、立ってタバコを吸う方は少し腰を下ろさないと使いづらい高さです。車内全体に及んでおり、1両のあちこちでタバコを吸えたんでしょうね。
③JR東日本701系

701系はJR化後、90年代に製造された東北地区の通勤型車両です。国鉄生まれの上記2例に比べれば新しい車両ですが、実はこの車両も、登場当初は車内でタバコが吸えたのです。

探してみれば、なんと車いすスペースにその跡はありました!手すりの上、ピクトステッカーの下に、おなじみのビス跡があります。

701系は逆台形で、ほかの車両同様、短いビスを埋めて処理されています。都心では禁煙化されている時代ですが、東北地区では喫煙者への配慮もサービスの一環としてちゃんと担保されていたようです。1500番台などは最初から禁煙で登場しているので、初期車の特徴でもあります。
終わりに
今思えば、煙たい車内だったんでしょうね…。最近は街中でも分煙すら減少し、喫煙者は少々肩身のせまい時代になりました。30年~40年を経たわかりやすい時代の変化ですが、鉄道車内を見てみれば、その変化を目視することができます。こういった時代の変化を探してみたり想像してみるのも、鉄道趣味のひとつの楽しみ方だと私は考えます。
関連項目
その他
こちらの鉄道情報サイトに参加しています
よろしければ1日1回、クリックしていただけましたら幸いです。



