はじめに
2000年ちょうどに登場した9000系。日車式ブロック工法のボディを用いたステンレス車両で、戸袋窓が廃止された落ち着きある設計と、旧5000系を彷彿とさせる前面デザインが特徴です。8両編成の基本番台と地下鉄乗り入れ対応の10両編成がありますが、後者に対して2025年3月、リニューアル車が登場しました。今回はその最初の編成となったサンリオラッピング車、9731編成をピックアップします。
車内デザイン紹介
Photo Gallery

従来は暖色系の内装でしたが、今回のリニューアルを経てモノトーン調のクールな印象となりました。都会的なコンセプトでリニューアルされており、ガラスを用いた袖仕切りなど今どきの意匠も取り入れられています。また化粧板もすべて張り替えられています。





座席も完全に取り換えられ、JR東日本などでよく見られる形状に近い、新たな構造へと変更されました。モケットは黒色系で、優先席もわずかに青色が取り入れられたものの通常席にほぼ近いデザインとなっています。先述の通り袖仕切りにはガラスが用いられ、ビル群が描かれていますが、実は天狗が飛んでいたりします。優先席の手すりは黄色系が採用されました。






妻面周りです。基本的に構造等に変化は見られませんが、化粧板の張替えで明るい印象にまとまっています。また車番ステッカー回りも変更されています。フリースペースが各車に設けられました。



続いて窓回りですが、引き続き一部の窓だけが下降窓となっており、開閉可能な箇所にはステッカーが張られています。また非常通話装置も今回すべて交換されました。そのほか、今回のリニューアルで非常時案内系のステッカーは蓄光式と思われる(色みからの想像です)ものに変更されています。この写真からもわかるように、従来模様が入っていた化粧板は、ややマットな印象の真っ白無地のものに変更されました。




ドア周りのご紹介です。今回ドアが更新されており、窓ガラスが複層ガラスのものに変更されました。あいかわらず大きなガラスが魅力的です。またドア上の案内表示器は引き続きLED式のものが使用されています。ドアコックのステッカーが変更されました。



車内の雰囲気を大きく一変させているのが黒色系になった床で、細いラインが入っています。ドア付近は黄色で、黒い床に対して大きく目立っています。引き続きドアステップの外側も黄色いのが個性的です。また優先席付近の床面は京王の象徴的なカラーであるピンク色に全体が変更され、存在感が強調されました。フリースペース部分にはアイコンが入っています。








最後に天井まわりのご紹介です。基本的な構造は変わっていませんが、吊革が一般的なレール方向向きの丸型タイプに変更されているのが目につきます。防犯カメラは蛍光灯の横に添えるように設置されています。
終わりに
0番台を差し置いて先に30番台車からリニューアルが開始されたのは晴天の霹靂で、想像以上に大幅なイメージチェンジなのも驚きました。京王線は車両ごとにモケットのデザインにも相違があり、また車両のバリエーションが増え乗る楽しみが出来たように思います。
関連項目
その他
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