【車内デザインコレクション】泉北高速鉄道

泉北高速鉄道車内デザインコレクション 泉北

はじめに

堺市南部のニュータウンの足として1971年に開業した泉北高速鉄道線。南海高野線と直通運転をしており、車両も南海と同思想の車両が運行されています。2025年には南海電鉄に吸収される予定となっている同線で活躍する車両の代表的な車内をコレクションしてみました。

車内デザインコレクション Interior Collection

3000系

泉北高速鉄道3000系初期車車内
3000系初期車

まずはセミステンレス車体で登場した初期車から。1975年から導入された車両で、同時期に製造されていた南海6200系電車と共通するデザインが採用されています。南海線の車両との違いとしてはドアがステンレス無塗装になっている点が挙げられます。座席は南海と異なり、登場時からずっとえんじ色が採用されtづけています。近年はドア付近の床が黄色くなりましたが9300系の登場で順次置き換えが進められました。

泉北高速鉄道3000系後期車車内
3000系後期車

1986年以降に登場した車両では、車体がオールステンレス製となり、内装も同時期の南海8200系に合わせたマイナーチェンジが見られます。化粧板は薄茶色からピンク色系になり、ドアにも化粧板が貼られて明るい印象になりました。近年はドアに黄色いテープが追加されたり、照明がLED化されるなどの変化が見られますが、かつての南海電車をほうふつとさせる雰囲気が残っています。

5000系

泉北高速鉄道5000系(更新後)車内
5000系(更新後)

1990年にはVVVFインバータ制御装置を搭載したアルミ全塗装車体、非貫通前面デザインの5000系が登場しました。現在は更新工事を受けており、袖仕切りが関東でおなじみの大型板タイプになり、座席モケットは柄の入った落ち着きのあるパープルピンクに変化しています。客用ドアは更新時に無塗装になり、ドア上にはLCDディスプレイが設置されています。近代的な装いで活躍中です。

泉北高速鉄道5000系(更新前)車内
5000系(更新前)

ちなみに登場時はこのような装いでした。コの字型の袖仕切りやツートンの床デザインが当時斬新で、ストレートボディながら広々とした空間が広がっていました。

7000系

泉北高速鉄道7000系車内
7000系

1996年には増結運用に対応したワイドボディの7000系がデビューしました。5000系に近い内装を採用していますが、袖仕切りにスタンションポールが設置された点などが目新しく感じます。座席は現在は他形式でも見られるローズピンクのものになっています。また袖仕切りと貫通路だけグレー系のアクセントカラーが用いられているのもおしゃれです。吊革は三角形になりました。

7020系

泉北高速鉄道7020系車内
7020系

2007年には7000系を一部改良した7020系が誕生。基本思想は7000系を踏襲していますが、内装については袖仕切りが大型板に変化したのが非常に目立ちます。また座席間のスタンションポールも設置されラッシュ時の安全性が向上しています。ドア上にははじめてLCDディスプレイが設置されさまざまな案内もフルカラーで提供しています。座席には背もたれに着席区分柄が見られますね。

12000系

泉北高速鉄道12000系車内
12000系

12000系の20番台として、泉北高速としては初めて導入された特急型車両です。南海本線のサザンプレミアムと同車両ながらデザインは大幅に変更されており、車内については落ち着きのある壁面、明るい天井に、リクライニングシートが並びます。シートは1両ずつ色合いが異なっているのも特徴。妻面は黒系で締められ、ドア上にはLCD式の案内表示器もあります。またなにより大胆なのがデッキで、壁面が煌びやかな黄金に包まれています。天井に設置されたプラズマクラスター発生装置も流行の象徴です。

9300系

泉北高速鉄道9300系車内
9300系

令和になり2023年、久しぶりの通勤型新形式として導入されました。車体については南海8300系と同一設計のものとなっており、車内についても設計は南海本線の8300系2次車以降と共通です…が、壁面や床面にはさまざまな濃さの木目調が取り入れられており重厚なインテリアデザインに仕上がっています。座席はバケットシートとなっており、1人ずつ濃淡2色の赤茶色モケットが採用されました。ドア上にはLCDディスプレイが設置され、ドア横は一部が大型荷物などに配慮したスペースを用意しています。

総評

いかがでしたでしょうか?昭和時代、令和時代は南海電車との共通仕様が見られますが、平成の導入車両の多くはオリジナリティにあふれており、高野線でも非常に目立つ存在です。最近は塗装の変化なども見られバラエティに富んでいますが、南海電鉄編入後にこれらの車両がどのような処遇をたどるのか、非常に気になるところです。

その他

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