はじめに
神鉄1500形は3両編成、ワンマン運転対応の通勤型車両です。そのルーツは昭和44年に生まれた1100系で、1100系一族に属していますが、1500形は同じスタイルながらなんと平成3年生まれ。同期は2000系で、あまりのデザインの違いもあり、パッと見はとても古い車両と思われがちです。ただ内装は2000系を意識したパーツも多数導入されています。今回は少数のみ在籍する1500形の車内をピックアップしました。
車内デザイン紹介
Photo Gallery
車内全景から行きましょう。内装は阪急系の色調で、マホガニー木目調の化粧板にオリーブ色のシートが展開しています。平成生まれらしい近代的な造形の部分もあれば、昭和の雰囲気を漂わせるパーツも多く在り、実に趣深い仕上がりです。
まずは座席周りのご紹介です。近代感を演出しているのが袖仕切りで、1000系列で唯一板型の仕切りを採用。形状は阪急電車に準じたものですが、外側は化粧板仕上げ、内側はモケット仕上げとなっています。優先座席、一般席ともオリーブ色のモケットが張られています。脚台は蹴込板が垂直に立ち上がったとても四角い形状です。
妻面まわりを一挙ピックアップです。貫通路を見れば、平成生まれの象徴ともいえる貫通ドア窓の下方拡大がとても印象的です。妻窓回りは無塗装仕上げなのも神鉄の特徴です。一方乗務員室背面は旧来からの1000系に準じた昭和的な造形となっています。乗務員室の奥行きが拡大されており、少し車内に張り出しがあります。また車いすスペースが設置されており、付近はオレンジ色に塗装された機器ボックスが目をひきます。
窓回りがうまく取材できておらず写真数が少ないのですが、2段窓なのは説明不要かと思います。開閉鍵も昭和感を漂わせています。一方ワンマン運転対応で登場しており、乗務員と通話可能な非常装置も側壁に設置されています。
ドア、床面まわりです。ドアは横幅の広い両開き式で、全面化粧板仕上げです。鴨居のフタが大きいのが特徴的です。床は落ち着きのある茶色で、ドア付近は滑り止め加工がなされています。
最後に天井周りのご紹介です。化粧板は明るい白色で、以上に丸みのある高天井なのが1000系列伝統です。ただ天井が高い分、冷房装置が張り出しており、ラインフローなども設置されていません。荷棚はパイプ式となっています。
終わりに
昭和と平成が交錯する魅惑の1500形、いかがでしたでしょうか？当初は公園都市線予備車として用意されましたが、全線ワンマン化された現在では遭遇率が非常に低い存在となりました。もちろん神鉄ならではの山岳運転も楽しめます。見かけた際はぜひ、その独特な乗り心地を楽しんでください。
関連項目
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