答え合わせ
それでは、答え合わせをしてみましょう。
第1問は京都市営地下鉄烏丸線の10系電車、その前期型にあたる袖仕切りです。比較的Rがきついポールと、近鉄に近い板の組み合わせですね。とってもオーソドックスで、ぱっと見は東武線にも似ています。
第2問はディズニーリゾートラインのType-Cです。昨年より運行を開始したばかりの新型車両で、座席がキャラクターを意識したものに。袖仕切りのデザインもどこか似ています。
第3問は、京急1500形のうち普通鋼製ボディの車両の袖仕切りです。蹴込板があるのが特徴ですね。ちなみに本題の袖仕切りですが、1500形のうち初期の更新車はつや消し、後期の更新車はつやありで導入されていて、ちょっとした差異も観察どころなのです。
第4問は、オープンしてまだ日が浅い最新の鉄道博物館の一つ、「京急ミュージアム」に展示されているデハ230形の座席袖です。昭和初期は現代同様、板型の袖仕切りが主流でしたが、戦後の高度経済成長期に入ると一気にどこもパイプ化した経緯があります。
第5問はJR西日本に所属する103系のうち、40N体質改善工事の「プロトタイプ車両」にのみ存在した座席袖です。最大の特徴は片持ち式座席になった点で、ヒーターを隠すように下方に長い袖仕切りが採用されました。以降は座席下は流用となったため、貴重な座席形態でしたね。
第6問もJR西日本です。こちらは広島地区で活躍する新たな近郊型車両、227系の座席です。ドア間は転換クロスシートが並んでいますが、車端部はロングシートも採用されており、このような形態が見られます。赤いモケットがポイントです。
第7問は知る人ぞ知るレアものです。通常この袖仕切りはVVVF制御搭載のアルミ車の証ですが、よく見ると車体裾が絞られていないのがわかります。こちらは2610系X11編成のみに見られるもので、ロングシート化工事を受けた際に試験的にVVVF車と同じ袖に交換されたものです。残念ながら2本目以降はシンプルなパイプとなりました。
第8問は阪急と見せかけて、神戸電鉄の5000系電車です。違和感の正体は2つありまして、車端部なのに窓が1枚しかないことと、袖仕切り板の外側が化粧板仕上げであること。阪急の車両は袖仕切りの外側もオリーブのモケット張となっているのが特徴です。
第9問はたった1両の変わり種。こちらは東急東横線の5050系電車のうち、5576号車のみに見られるとても変わったデザインの袖仕切りです。いわゆるsustina試験車ですね。とにかくでっかい袖仕切りでして、立客との接触防止はしっかり役目を果たすものの、とにかく大きくて圧が…
ラストはJR東日本京葉線で試験運用されていた試作車両、E331系電車の座席です。E331系は車両や位置によって座席の形状がみんなバラバラでして、その中で得られたデータをもとに以降の形式が製造されています。写真の座席の背摺り形状、結局他には採用されませんでした。
終わりに
いかがでしたでしょうか?209系の登場以降、関東中心によく似た袖仕切りが広がりましたが、その中からちょっとした変わり種や、意識しないと覚えられないほどオーソドックスなものを10個ほどご用意しましたが、皆様はいくつわかりましたでしょうか?
いずれ袖仕切りをご紹介する記事も書きたいと思っています。その時をどうぞお楽しみに。
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