【混乱】京阪電車の異端児たち

その他

はじめに

京阪電車ファンのあいだではお馴染みのテーマなのですが、京阪電車には「1両だけ顔が違う」車両がいくつか存在します。ここ近年存在した異端児たちを、今日はご紹介したいと思います。なお、ご紹介するのはあくまで顔に特化しました。中間車やバリエーションを含めると、猛烈な記事になってしまうほど、京阪電車は様々な経緯をもって複雑な車両構成となっており、ファンとしてはとても研究し甲斐がある楽しい鉄道なのです。それではご紹介します。

その1 2400系…じゃない!??

これは2400系

関西初の通勤冷房車として誕生した2400系。屋根上にずらりと並んだ小さなクーラーが特徴で、当初から7連だったこともあり、製造から現在まで大きな変化はなく美しい車両です。更新工事を受け、正面の扉窓が下方に拡大され近代的な印象になったのが外見上の特徴です。

ところが、この2400系に「よく似た」偽物の車両がかつて存在しました。それがこちら…

間違い探しレベルですね

パット見は2400系なのですが、屋根上をよく見ると異なる車両なのが分かります。こちらは実は先輩にあたる2200系。ヘッドライトなどに2200系らしさが見られます。

実はこの2270号、更新工事後に事故に遭いまして貫通扉を破損。その際交換された部品が2400系用に用意されたものだったのです。更新後の設計が、1900系、2200系、2400系は同一となっており、このような予備部品対応が発生し、外見上は2400系そっくりな2200系が誕生したのです。

同様の”目立たない事例”は他にもあり、現在も活躍する2216号の貫通扉は同じく事故で破損し、廃車発生品である1900系の部品が取り付けられています。同じ設計だからこそ生まれた異端児ですが、残念ながらこの2270号はすでに廃車され、その姿を見ることができません。

その2 2200系…じゃない!?

こちらが2200系

その1でも取り上げた2200系の、現在の姿がこちらです。新塗装化やLED化が実施されたものの、もう30年ほど同じ顔で活躍しています。

その2200系そっくりな「別の形式」が、かつて存在しました。それがこちら!

車番にご注目。2829と書かれています。こちら、実は「2600系」なのです。

こちらが改造から生まれた本来の2600系

2600系はスーパーカー2000系の車体をそのまま、昇圧時に省エネ改造などをされて誕生した車両です。また、一部は新造された2600系も存在します。

こちらは純正新造された2600系30番台

今回ご紹介する異端児は、前者にあたる改造2600系。ただし、実は3両編成で、当時1編成存在した2200系の4両編成とペアを組み、7両編成で運行されていました。そのまま、2200系が80年代に更新工事を受けた際、一緒にペアを組んでいた2829編成も2200系同様の工事を受け、ほぼ外観が同じになったのです。

ただしよく見ると異なる点も見られます。一番わかりやすい外観上の特徴は、前面ガラスがHゴム支持になっていることでしょうか。ほかの2600系と同様です。2200系も初期改造車はHゴムでしたが、尾灯が2連タイプを採用しておらず、この外観の車両は2829号独自のものでした。内装もほぼ同一ですが、よく見るとスピーカーなどに違いが見られました。この異端児は、新塗装化されることなく廃車となっており、こちらも現在は見ることができない車両です。

その3 7000系…じゃない!?

こちら、7連4本存在するVVVFインバータ制御の通勤型車両、7000系です。6000系との違いは、前面がストレート形状となり、運転台窓と、前照灯・方向幕窓の間に桟が通っていることでしょうか。直線的な印象の同車にも、異端児が”2つ”存在します。まずはその1つ目、こちらです。

ん?

これも上の7000系そのまんまに見えますが、車番は6014号。屋根上を見てみると、先頭車がダブルパンタとなっています。

この車両、6000系電車です。よって、制御装置もVVVFインバータ制御ではなく、直流モーターの界磁位相制御となっています。理由は後述。この勢いで先に、もう1台の「異端児」をご紹介します。

6000系…じゃない!?

こちらが6000系。更新車。

これは京阪最多両数を誇る6000系電車です。この電車にそっくりな異端児がこちらです。

前パンタがない

大方予想がついたかと思いますが、こちら6000系の顔をした、7000系電車です。

VVVF車=7000番台にしよう

経緯は割と簡単です。

6000系電車の最終増備車6014編成が登場したのが1989年。この時、京都側4両を、試験的に東洋電機製VVVFインバータ制御装置を搭載して誕生しました。つまり編成の大阪側3両(当時)と京都側4両で、直流モータと交流モータ、2種類の音が楽しめる電車でした。

その後平成に入り7000系電車が誕生して増備されましたが、様々な課題もあり、6014編成の混結状態を解除しようということとなりました。

そこで1993年、界磁位相制御の6000系電車を、7000系の設計図面で3両増備しました。この車両を6014編成に組み込み、6000系に組み込まれていたVVVF制御車を7004号ほかに改番。足りない車両を増備し連結した結果、1989年生まれで6000系の顔をした7000系が誕生し、7000系と同じ顔をもった第2の6014号が誕生しました。顔が入れ替わったのです。

〆 ほかにも存在する異端児…

そんなこんなで、ここ最近見られた異端児4例をご紹介しました。

見出しの通り、他にも京阪電車の異端児は存在します。例えば10000系電車。当初4連6本が製造され、もっぱら支線ワンマン運用車両として活躍していましたが、最近になってなんと7200系、9000系の中間車を改番のうえ組み込み7両編成になりました。異なる3種類の車体形状が編成中に混在し、外見がデコボコしています。このように趣味的には非常に面白い京阪電車。車両沼とでも呼びましょうか…。一方で、複雑ゆえ理解するまでに時間がかかるのも京阪電車の、一つの魅力でしょうか。

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